北極のペンギンたちについて

北極のペンギンたちについて

アイドルの概念とアイドルの語るアイドル論が好き

北極のペンギンたちについて

最終的に愛〜年齢差からみる愛おしい関係性とその多様性の魅力について

一応SixTONES年齢差早見図を作ったのでこちらを確認しながら読んでいただけると幸いです↓

髙地生年月日 1994年3月8日 京本生年月日 1994年12月3日 田中生年月日 1995年6月15日 松村生年月日 1995年6月18日 ジェシー生年月日 1996年6月11日 森本生年月日1997年7月15日 きょもゆご同い年期間は12月3日から3月7日までの約3ヶ月間 きょもじゅり、きょもほくの同い年期間は6月15日(18日)から12月2日までの約6ヶ月間 髙地は京本とのみ同い年期間がある ほくじゅりは同年生まれ3日違い バニボトリオは6月11日から6月14日までの4日間だけ同い年 ゆごしんは最大で4歳差になる

SixTONES年齢差早見表

2024/03/08追記】髙地優吾さんは2024/03/08をもって年齢非公開となりました

髙地 優吾 | SixTONES(ストーンズ) Official web site
参考として SixTONESの入所順とSexyZone、King & Princeのメンバーのうち SixTONES同年生まれのメンバーの誕生日についても併記
 

 

******

SixTONESの魅力といえばパフォーマンスの圧倒性や個々のキャラクターの強烈さ、ブランディングの美味さ…等々いくらでも挙げることができるが、中でも個人的には人間関係の多様性(愛情の多様性)というのがかなり大きいと思っている。

 
すべてのコンビ、トリオ等々についてひとつずつ取り上げて様々な観点からアプローチして語りたい気持ちはあるのだが(いずれ時間を見つけてひとつずつやってみたい)それを始めると小説1本分くらいになりそうなのでここはグッと堪え、まずは年齢差*1という観点に絞って、軽く幾つかのコンビとトリオについて関係性とその愛おしさについて取り上げる。*2その上でそうしたSixTONESの関係性の多様性がもつ魅力についての言語化を試みたい。

 

※前半部は例示的に軽く流すつもりで書き始めたにも関わらず想像以上に長くなってしまったので、⒈は読み飛ばして 2.関係性の多様性と魅力についてへ飛んでいただいた方が良いかもしれません

1000字程度の8周年お祝いメッセージのつもりが気付いたら7000字近いブログになっていました…笑 お付き合いいただけると嬉しいです

また、もしよろしければ一押し年齢差起因エピソード等あれば教えていただけると幸いです↓

aliali(ありあり)にマシュマロを投げる | マシュマロ

 

⒈年齢差からみる愛おしい人間関係について

⑴実はきょもゆご同い年期間よりきょもじゅりほく同い年期間の方が長い(約2倍)

⑵髙地さんと同い年期間があるのは京本さんだけ

「俺たち年上組」的な顔を(特に京本さんは)よくしているので年上組としてきょもゆごを括りがちだが、実は同い年期間だけで言うと実は京本さんはほくじゅりちゃんたちと同い年の期間の方が圧倒的に長い。(約2倍)

髙地さんが誕生日を迎えてから京本さんが誕生日を迎えるまでには9ヶ月もあり、しかもその間にスト4の誕生日が全部挟まっているのである。学年で言うと髙地さんは早生まれなので京本さんの1つ上。

 

しかしながら、ここでもうひとつポイントなのは髙地さんと同い年期間があるのは京本さんだけなのもまた事実ということ。中間子ほくじゅりが6月にひとつ歳をとる頃には既に(約3ヶ月前に)ダディは誕生日を迎えているので永遠に追いつけない。SixTONES内で唯一髙地さんと並ぶ年齢になる時期がある京本さん、という視点で見ると年上組という括りの重みが増してくる。

「あざと可愛い」枠でバチストーリーを繰り広げつつも人間としての安定感やブレなさが桁違いのさっぱりとした性格のふたりで、時にこちらが驚くほど肝が据わっている年長組としてのきょもゆご。

年下のセンターであるジェシーさんをそのままシンプルに年下として扱う年長らしさのある2人でもある。

最後までBoom-Pow-Wowチャンネルの設定でやり通して、何なら他のチームに突撃までしていたきょもゆごを見て度胸すごいなと変な感動すら覚えた。話しかけられたらやり直しという条件は一緒なはずなのに圧倒的にきょもゆごが押していて末ズは完全に防戦一方だったのは流石の年長組だった。

 この絶妙な年の被り方が、京本さんの髙地くんに対する、時に年上扱い(あるいはおじさん扱い笑)、時に“俺らは年上組だよね”ムーブに繋がっているのかと思うとありがたい。

「こーちはおじさん」「大我もそんな変わんねえだろ」を一生やっていてほしい。

  

⑶ ほくじゅりは3日違いの双子ちゃんで唯一のタメ

頭の回転が早くて言葉で語るのが得意な者同士、トークがコロコロ転がるのが見ていて本当に心地よい。

1を言えば10を分かってくれて次は20から話が始まる感じがまさに双子。 同年の、しかもわずか3日違いで生まれてきたという事実が愛おしい。 

ラジオでのほくじゅりからは特にそれを感じる。凡人の活用語彙にはなかなかなさそうなワードや造語をポンポン出すスピード、お互いのボケを細かに拾うテンポ感、職人さんたちの意図を汲んで縦軸を作るスキル、どれを取っても相性抜群な同期の仕事人。どっしり構えたきょもゆごが年長組、切れ者かつ弟気質なほくじゅりが中間子であるというグループ内の年齢の位置付けはコンビ内部の関係性にも影響しているように思う。*3

後述の通りSixTONESは意外と学年がバラバラなグループではあるが、この唯一同学年であるほくじゅりの出すタメ感がSixTONES全体の同級生感に寄与している部分も大きいのかもしれない。

 

完全に同日という訳ではなく3日ずれているのも、似たような湿度感が根底にありつつ、一見真逆の方向性で現れているというほくじゅりの関係性を象徴しているかのよう。*4

お互いのことがすごく分かるし、全然分からない。北斗さん曰く「ちょっと好きでちょっと嫌い。」な最高の距離感。

 

 

⑷バニボトリオが4日間だけ同い年

ボスとその右腕感の強いバニボトリオは、ジェシーさんが誕生日を迎える6月11日に始まる4日間だけ同い年になる。

年下のセンターに激重感情のほくじゅりが唯一ジェシーさんとの同い年期間を毎年4日間だけ経験する(後述の通り慎太郎くんはジェシーさんと同い年になることはない)のだと考えると何となく不思議な気持ちになる。

*5

ジェシーさんがほくじゅりより年下であることについて“年下なのに”あの関係性なのか、“年下だから”あの関係性になったのかということを考えることがある。

実際ジェシーさんの決断によってアイドルグループ SixTONESが始まり守られてきた部分があるのは間違いない。その部分に着目すると“年下なのに”グループの支柱、“年下なのに”あの関係性ということになる。年下だが彼だからこそ道を整え思いを言語化して代弁する役割を買って出ている、という側面は多分確実に存在している。

一方で、ほくじゅりが単に年上の兄としてのポジションから愛おしく思っているのだろうなと感じる時もかなりある。特にMCやラジオではジェシーさんの発言に対してカラカラ笑いながらツッコミを入れている場面が頻発する。(かと思えば急にしっとり発言が出るのでこの3人は油断ならないのだが)

ほくじゅりは特に強烈にセンターへの思いを表出させる2人なのでついその側面にばかり着目しがちになる自分もいるが、“年下だから”あの関係性という側面にもう少し留意するとまた違ったものが見えてくるのではないかと思っている。

 

 

⑸末ズは常にジェシーさんが年上

“末ズ”と呼ばれるふたりではあるものの、慎太郎くんの誕生日は7月、ジェシーさんの誕生日は6月なので同い年になる期間はなく常にジェシーさんが年上

これは極めて個人的な感想だが、慎太郎くんに向けるジェシーさんの表情が1番キリッとしている気がする。もりもとーくで定期的に供給される慎太郎くん目線のジェシーさんがあまりに年上の顔をしていてびっくりすることがある。慎太郎くんから見たジェシーさんはいつもあんなにかっこいいのかと思うと感慨深い。

入所が早いことにより末っ子ながらグループの半分が後輩という立ち位置の慎太郎くんにとって、年上かつ先輩属性なのは京ジェのふたりだけである。

血縁関係のある人間関係に類似した遠慮のなさみたいな兄弟的な良さがあるのがきょもしんだとしたら、末ズは仲の良い友達ながらやっぱカッコいいなと時々しみじみと実感するみたいな良さ。

 

これからもSixTONESの陽を担いし者たちとして楽しい飲み友でいてほしいし、たまにでいいから慎太郎くんから見たジェシーさんを見せてほしい。(私が嬉しい)

 

 

⑹ゆごしんは最大4歳差

上記図からも分かるように、 SixTONESは1994年から1997年までの4年間に生まれており学年で考えると5学年構成である。「同級生感」という言葉で表現されることもあるが、4学年違うと結構な差があるとも言える。

SixTONESの年齢の開き方を他グループと比較してみると、グループ内の年齢差が大きい方とまではいかない(最大年齢差はSnowManで11学年差らしい)ものの、KinKiさんの3ヶ月差1学年違いを筆頭に嵐の3学年差など年齢差の小さなグループもかなりあるようだ。

 

結成時当時最年少の慎太郎くんは高校3年、最年長の髙地さんは大学4年。なかなかの年齢差である。*6実際、頼れる髙地さんに慎太郎くんは確定申告を手伝ってもらったことがあるらしいし、最大3歳差になるジェシーさんとの関係性においても年上として少し大人な世界を見せる振る舞いをしているという話を各媒体で見かける。

 

もっとも SixTONESの場合、年下の先輩・年上の後輩という関係性が多いという点も更なる重要なポイントとなってくる。先述の通り末っ子慎太郎くんが京ジェに継ぐ3番目の入所であること、最年長髙地さんの入所が1番遅いこと、京本ジェシー森本の先輩3人が入所してから次の樹さんの入所まで1年半空いていること、などにより年上年下先輩後輩関係が割と複雑になっているのである。

 

比較的年齢の近い同士の同年代ネタが通じる関係性でありつつも、髙地君をダディと呼んで慕うなど(髙地くんの性格ももちろんあるだろうけど)年齢差に起因している部分があると思われる関係性も見られる絶妙な年齢の開き方である。

 

 

******

 

2.関係性の多様性と魅力について

 

このように年齢差という観点に絞って考えてきただけでも、きょもゆご、ほくじゅり、バニボ、末ズ、ゆごしん…とそれぞれが極めて独特な関係性を各々築いていることが見えてくる。*7

しかも、年齢差の作用の仕方にしても「年齢が上だから先輩として扱おう」というような画一的なものではない。1対1の関係性では把握し切ることができず、グループ内での位置付けというような視点を導入しないと捉えられない(勿論それでもなお完全には理解しきれない)*8ような複雑さのあるものも多い。

加えて、それらを私たちがこれだけ熱く語れるほどに外部的にも丁寧に表現されているという点も、特筆すべき驚異的な部分である。

SixTONESという共同体の人間関係がいかにバラエティ豊かで、かつ私たちが言葉にできるほどそのあり方が大切に提示されているかということが再確認できる。

 

そもそも、アイドルに限らず人間関係というのは常に相対的でひとつとして同じものはないはずである。にも関わらず、私たちはしばしば友人関係とか恋人関係とか家族関係とか、世の中に既にある言葉に当てはめて処理してしまう。

確かに、既存のカテゴリを拝借して形容することは非常に便利で楽である。周囲に対しても、当事者間においても、社会に存するテンプレート的な情報をそのまま拝借することで苦労することなく関係性を説明することができてしまう。ただ同時にそれは、本当はもっと繊細に拾えたはずのお互いの空気感や距離感をさっくりと切り捨て、あるいは無理に切り上げてしまう側面も孕んでいる。


その点、SixTONESの6人は人間関係のあり方を極めて繊細に扱う人たちであると感じる。苦楽を共にする過程で築いてきたであろう確かで桁違いな愛情の輪郭を、言葉で、態度で、そっとなぞることができる。

雑にグループをひとまとめにして“絆”と呼ぶようなことをせずとも、そこに様々な形で愛があるのだということを私たちは自然と知ることになる。*9

私が“コンビ”“トリオ”といった文化が好きな理由もここにある。無理に何かの言葉に置き換えずともその間にしかないものを包括的に表現できる言葉が存在し、しかもそれを多くの人がある程度の共通認識のもとで当然のように使っているということはかなり特殊な環境で、しかし本当に素敵な文化だと常々感じている。(例えば単に“きょもゆご”と言うだけであの2人の関係性や空気感、エピソード等を一通り連想させる言葉になっている)“SixTONES”という名前そのものにもそういった効果を持つ側面があるように思う。


だからこそこんなにもSixTONESは少年漫画のように熱く、ドラマチックなのではないか。

愛情があること、それを型に嵌めずとも理解し表現し深めることができること。

独特な、しかし確かな愛で結ばれた多様な人間関係はSixTONESの大きな魅力であり、強力な武器でもあると考えている。

 

そうしたアイドル(特にSixTONES)の関係性のあり方は、元来人間関係はもっと自由かつ多様で良いのだということを教えてくれる側面もある。私は大切な誰かのことを単色的に捉えすぎてはいないか。雑なラベリングで拾い損ねてしまった感情がないか、定期的に振り返らせてくれる。


確かにSixTONESは6人とも個性が強くスキルフルなので、単に6人が集まっただけでもきっと面白い集団にはなっただろう。ただ、それはメンバーの寄せ集めに過ぎず、SixTONESというひとつの“チーム”とは呼べない。それぞれの関係性(6人という単位で築かれる関係性もここに包摂される)のネットの総体こそがSixTONESという概念であり、あるいはSixTONESという概念が帰属しているところなのではないか。

「最終的に愛」というジェシーさんの格言(?)があるが、確かにSixTONESのコアにあるのは、愛で構築された関係性だと思う。

 


SixTONESという共同体の内部で醸成されてきた、愛に溢れ多様性に富んだ人間関係が、9年目に突入するこれからも変わらずに*10存続してくれることを願ってやまない。

 

2023年5月1日

*1:少年時代に出会い青春を共に過ごしていく中で形成されるジャニーズアイドル同士の人間関係において、年齢差はそれなりに(大人になり1年2年の差がさほど重要でなくなってから築かれるそれと比較して)大きい要素であるように思う。

*2:当然ながら年齢差だけで人間関係が決まると思っている訳ではない。自明すぎてわざわざ具体例を挙げるまでもないような気もするが、例えばほくじゅりは3日差しかないがほくじゅりとゆごほくの関係性が明らかに違うことはその端的な証左である。2人の間にある歴史や各々の性格が全く異なる関係性に帰着させている。

*3:特にほくじゅりがグループの中で会話している時のふにゃふにゃ感猫パンチ感は兄組がいるからこそだと思っている

*4:誕生日もただの数字なのでそんなに深い意味はないと思いつつ、コントロールの効かない部分にまで運命が現れているみたいで美味しい。高燃費なオタクである。

*5:しかも12ヶ月もあるのにメンバー半分も“6”月生まれなのは流石に奇跡。

私がアイドルゲームの運営の人間だったらこんなふうにキャラクターの誕生日が近い設定で企画会議を通す勇気はなかっただろうから、こんな楽しくて怒涛の誕生日ラッシュはきっと生まれなかった。SixTONESが現実のアイドルで良かった。

*6:こうして見ると本当にそれぞれ人生の帰路に立っていたのが分かるし、あのタイミングで声をかけたジェシーさんの凄さやプレッシャーを改めて感じる。

*7:くどいようだが改めて強調しておくと、もちろん年齢差だけが人間関係を作っているのではない。共有してきた時間や社会的な立場、得意なことや性格の相性などが複雑に絡み合って構成されるものであって、それらをすべて言葉で紐解くことは恐らく不可能だ。(そもそも自分自身のことですら完全に言葉にすることは無理なので当然といえば当然である。)それでも、互いの関係性や思いを言動にして伝え合うことをやめないことにこそ意味があるのだと思っている。

*8:自分の周りの人間関係ですら把握しきることなど到底不可能であるので、当然のことながら他者間の人間関係について理解しきれる訳も無い

*9:例えばきょもゆごの愛の形とゆごほくの愛の形は誰が見ても違う形をしているが、しかしそれはどちらも愛である。ブログをお互いチェックしてバチストーリーを繰り広げるのも愛だが、一生一緒だねと言ってそっと寄り添うのも愛である。これが愛でないと言われたら愛の定義が私は分からない。むしろこれを愛の定義にしても良いくらいだと思っている。

*10:当然人間関係は流動的であるべきだし、そうあるのが健全ではあるが、根本にある確かな愛がこの先も揺らがぬものとして存在し続けてくれたら嬉しい。